デイジー絵本の利用
デイジー(DAISY, Digital Accessible Information System)図書は、学習障害や知的障害などで文章を読むことが困難な人のために、規格に従って作られたマルチメディア図書です。絵本や教科書などがあります。
文章が読み上げられるだけでなく、文字の大きさや色、背景色、読み上げる速度などを自由にコントロールでき、読む人が出来るだけ理解しやすい状態にすることができます。そのため、文字や絵の配置もその時その時で再配置されます。
これは良いなと思うのが、読んでる位置の文節の文字背景のみに色がつく機能。どこを読んでいるのかすぐに分かりますし、文字と音声の対応がしやすい。さらに、文章をどこで区切って読むのかが理解できます。平仮名を中心に構成されている図書には特に有効です。
デイジー図書は、点字図書館で見ることができますし、デイジー図書の作成に携わっている団体のサイトなどで購入することができます。但し、デイジー図書の必要な人のみに使用が限定されていることがありますので、ご注意ください。
デイジー絵本、少しだけ見させてもらいました。上記で書いたような利点があって、分かりやすくて良かったのですが、文章と絵の一体感が難しいのが残念に感じています。文字の大きさなどが変更できる分、致し方ないのですが……。もう一つ、アクションに温かみがないのがちょっと寂しい。文字の背景色が変わるにしても遷移が機械的で、行がベタ塗りという。例えばですが、文節の文字が一瞬ボムッと少しだけ大きくなったり、行の境界を感じさせない柔らかい塗りの表現なども可能になれば、もっともっとクオリティーが向上するのではと思うのです。もちろん、読む側の読みやすさが第一ですけど。
デイジー規格としては、国際的な電子書籍規格であるePubとも連携しているので、将来的にはそのような発展もあり得そうです。
デイジー図書は、再生ソフトが必要です。AMIS(アミ)やLpPlayerなどがあります。ソフトやバージョンによって読める図書が変わってくるので注意してください。詳しくは下記のサイトの「ダウンロード」を参照してください。その他にもデイジー図書作成ソフトやデイジー教科書のダウンロード専用ソフト(デイジーポッド)もあり、どれがなにかやや混乱するところがあります。
ENJOY DAISY: http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/index.html
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