遥か20年ほども前に、とある旅行ガイドが言った。
「これから、面白い話をします」

全身真っ白な犬がいました
すごく白くて、なんと尾までも白かった
尾も白い

まあ、それだけのことだ。それは上海のバスの中でのことだったけれど、ロックダウン中の上海では全く面白くもなく、あな恐ろしい。

尾っぽと言えば尻尾。そういや、しっぽっぽのしかけ絵本はどこへ行ったろう? しっぽを引っ張る紐が伸びまくってえらいことになってたような記憶が最後にある。ねずみのようにどこかへ消え失せた……。

そしてまた、尻尾と言えばエビだ。むきエビだってエビではあろうがそれは置いといて、エビフライから突き出た尻尾のチャーミングさといったらない。シャコにはできない芸当だ。エビフライは人気者。お子様ランチ=エビフライと言っても過言ではないだろう。しかし、お子様ランチ=デパートであった時代はとうの昔に過ぎ去った。今はショッピングモールのフードコートが取って代わったものの、少しお子様ランチの特別さを出すにはいささかがさつ過ぎる場所のような気がするのは私だけだろうか。

まあ、お子様ランチであろうとなかろうと、我が家の次女rinrinはいつの頃からかエビフライをこよなく愛している。エビの天ぷらではなく、あくまでフライらしい。カリカリッとが良いらしい。うーん、自分の感覚と経験で照らし合わせると、子供から大人になるにつれ、フライ:天ぷらの支持率は変化していくように思う。エビフライ支持率は最初9割、今4割というところか。そういえば鶏の唐揚げから鶏天へ少しずつシフトしている感もある。これもまた人体の不思議か。

そのrinrinが図書館から借りてきた『桃太郎(文: 市川 宣子、絵: 長谷川 義史、出版社: 小学館)』を読んでくれという。ただの桃太郎ではなく、結構サポート力の厚いストーリーだ。桃太郎はちょっとあれだよね、戦力に欠けるよね、と常々思っていた人にはうってつけかもしれない。長谷川さんの絵が躍動感があっていい。我が子のウケはもう一つだったけど……

図書館にあった本のうち、他に良さげだったのが、
『すきま地蔵(文: 室井 滋、絵: 長谷川 義史、出版社: 白泉社)』
『かぶきがわかるねこづくし絵本1 仮名手本忠臣蔵(文・絵: 吉田 愛、解説: 瀧 晴巳、出版社: 講談社)』
ちょっと渋めかもしれんが……。

なお、長女monmonは宝石の本を読んでは、誕生石があれやこれやと言っている。私はオパールらしいが正直「で?」の域を出ない。せいぜい「え、バザールでござーる?」と返すのが精一杯だったが、それもどうなんだろう。そういえば、最近誕生石が増えてるような気がするのだが、誰か事情を知らないだろうか?

憧れのエビフライたちの絵。一部、大の大人が落書きを加えてしまっているが……。