マインド・オブ・ミュージック
次女rinrinは音楽がえげつなく好きだ。日常的に音楽が流れているような家庭ではないのだが、姉のmonmonと一緒にやたらアニメや動画を観たりするのでその影響かもしれない。
散歩している途中などは鼻歌を歌い続けながら歩いている。フフフンフン♪、と。何を歌っているのかわからない、まごうことなき鼻歌だ。ワールド鼻歌スーパーシリーズ(WHSS)でいいとこまでいけるんじゃないかと思う。
我が家にはスマートスピーカーのAmazon Echo Dotがある。ウェイクワードはアレクサだ。天気やら気温やらいちびった質問とかも投げかけるし、テレビや明かりも消してもらったりする。音質はあまり良くないが音楽も流したりする。
声をかけなくてもボタンを押せばアレクサは反応してくれる。それをrinrinも知っているので、ボタンを押しては謎の言葉を投げかけてはアレクサを当惑させている毎日だ。
彼女はアンパンマンの曲をかけてもらいたいらしく、アレクサに話しかける。
「マンマン、かけて」
とてもよく話しかけられていると思う。親的には百点満点をあげたい。しかし勿論、アレクサにはわからない。もしアレクサが理解できたらそれこそ恐ろしい。1年間家族の会話を聞き続け、家族並みの言語理解力を得ていなければならぬ。まあ、もしもそこまでできたらAIも家族の一員と考えても良いが……。それならせめて自由な名前くらい付けさせて欲しい。家庭ではまだまだ雑用をこなす丁稚なんだから、定吉とか亀吉と呼ばせて欲しい。「定吉っどん、郵便出してきて」と頼みたいくらいだ。行ってはくれないけど。
そうして好きなBGMを流しては、時にツイストを踊り、時にはラムネの入ったおもちゃのマイクを口端に押し当てて歌っている。音楽は人間の根底レベルから楽しませるものなのだと改めて感心する。自分の、ドとシの音の区別もつかず、想像で描かれた肖像画がドビュッシーだろうがパンナコッタだろうがどちらでもよく、音楽の成績が万年3だった経験からすると、我が子ながら不思議に思える。
音楽好きが将来にどのような影響を与えるのだろう?
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